優先担保付債券の投資環境
金利が上昇し、先行き不透明感が高まる環境において、資本構造上の優先性と安全性、相対的に低い金利感応度、足元の高い利回りが相俟って、優先担保付債券に説得力のある投資機会が生じています。
優先担保付債券の投資環境
優先担保付債券は、資本構造の上位に位置する担保付のハイイールド債券です。つまり、企業が債務不履行に陥った場合、ジュニア債もしくは劣後債よりも優先的に返済されるということを意味します。また、不動産や設備、車両、ソフトウェアや商標といった有形無形資産を裏付け資産とする担保が設定されています。
こうした特徴により、倒産やデフォルトが発生した場合においても、優先担保付債券は歴史的に無担保債券よりも高い回収率を示してきました。例えば、1987年から2022年にかけて、デフォルトに陥った優先担保付債券の平均回収率は61.2%であったのに対し、優先無担保債券は47.1%、劣後債は27.8%でした1。
1. 出所: Moody’s Investors Services Annual Default Study 2023年3月13日現在