2024年10月のベアリングス世界景気循環図
投資判断の材料の1つであるベアリングス世界景気循環図について、ベアリングス・ジャパンの先進国ソブリン債券チームが解説します。
2024年10月も、米国とユーロ圏は景気後退局面に位置しました。米国では先月、0.5%の大きな幅で利下げが開始されました。ドットチャートでは全体的に利下げが前倒しされることが示唆され、労働市場や経済の悪化を回避したい意向が窺えました。また、ユーロ圏では追加利下げが実施されたことに加え、多くの欧州中央銀行(ECB)高官が10月会合での利下げに対して前向きな姿勢を示しています。過度に引締め的な金利水準からの調整が景気を下支えできるか注目されます。そのほか、ニュージーランドが製造業PMIの改善などにより景気減速局面から景気回復局面へ、カナダと中国は水準が若干低下したことで景気拡大局面から景気回復局面へとそれぞれ移行しています。