2023年10月のベアリングス世界景気循環図
投資判断の材料の1つであるベアリングス世界景気循環図について、ベアリングス・ジャパンの先進国ソブリン債券チームが解説します。
2023年10月は、米国がこれまでの景気の底を探る動きを脱し、景気後退を回避し、回復局面へと移る動きが見られ始めました。S&P製造業購買担当者景気指数(PMI)が底打ち気配を見せ、節目の50目前まで回復しています。高金利の重しはあるものの、バイデン米政権の国内生産回帰を後押しする政策の恩恵を受けていると思われます。一方、ユーロ圏、日本などは米国の産業政策に投資資金を吸い取られる格好で国内の景気後退の動きを脱し切れていない状況です。原油高などの不透明要素が存在する中、世界全体として製造業が回復基調に入っていけるのか注目されます。