2023年7月のベアリングス世界景気循環図
投資判断の材料の1つであるベアリングス世界景気循環図について、ベアリングス・ジャパンの先進国ソブリン債券チームが解説します。
2023年7月は、ユーロ圏の製造業PMIが急速に悪化し、これまでの景気回復軌道から景気後退局面に5ヶ月ぶりに引きずり戻される格好になりました。ユーロ圏では依然として政策当局の引き締め姿勢に変化は無く、追加利上げにも前向きな姿勢が示されています。累積的な金融引締め効果が今後も顕在化してくると思われます。ユーロ圏経済の中心であるドイツの製造業の受注は低迷しており、ユーロ圏全体への影響が懸念されます。ユーロ圏でのこれまでの過去半年余りの景況感の高揚は「偽りの夜明け」であった可能性もあり、引き続き注意深く経済指標の観察を行って参ります。