2025年2月のベアリングス世界景気循環図
投資判断の材料の1つであるベアリングス世界景気循環図について、ベアリングス・ジャパンの先進国ソブリン債券チームが解説します。
2025年2月は、ユーロ圏が景気後退局面から景気減速局面へと移り、景気悪化の動きに若干の改善が見られました。製造業PMIがやや改善したことが主な要因ですが、なお好不況の境目となる50を下回る低水準であるほか、ユーロ圏で経済規模の大きいドイツとフランスの景気が振るわないことから、域内全体の景気の浮揚にはまだ時間を要すると考えます。他には3月に利下げ開始が見込まれるノルウェーが景気後退局面から景気減速局面へ、中央銀行の利下げが進むニュージーランドが景気減速局面から景気拡大局面へと状況を改善させました。一方、2023年10月以降、追加利下げが見送られているポーランドは景気拡大局面から景気減速局面へと景気鈍化の進行が示唆される結果となりました。